キラキラした駐妻なんて妄想。

夫の仕事の都合で渡米して、現在4年目。生活の愚痴日記によって駐妻は全然キラキラしていない事を主張しながら、後は愚痴ばかりでなく少し役にたつ情報も載せていこうと思っています。

多様性の科学はすごくいい本。

先日「多様性の科学」を読んだ。

多様性がいかに大切であるかという事が

色々な事例や実験などをもとにして書いてある。

例えば、どれだけ優秀な人の集団であっても、バックグラウンドだったり

育ってきた環境だったりが同じような人ばかりを集めてしまうと

考え方や意見が同じようなものになり、様々な角度から考える事ができなくなる。

そればかりか、優秀な人達が揃って同じような意見を言う事により

やはりその意見が正しいと自信を強めることになってしまう。

答えのない複雑な問題であればあるほど、様々な角度からの意見が必要となり

また科学的にも多様性を持った集団で意見を出し合い、議論した方が

より解決に近い結論を出すことができるといわれている。

そういうような内容の事が色々な角度からわかりやすく書かれている。

 

多様性は本当に大切な事だと思うし、まだまだ問題が山積みだとも思う。

現在、私は夫の仕事の都合でアメリカに住んでいるので

多様性というのは日本にいた時より、とても身近なトピックである。

近所にも色々な国の人が住んでいるし、子供が通っている学校も

本当に色々な子がいる。とても多様性に富んでいる環境だ。

しかしながら、この環境にいると嫌でも気がつかされる問題がある。

それは同じ国出身だったり、環境が似ている子だったりが

親も子もかたまってしまう傾向が強いという事だ。

私は日本人とだけでなく、誰とでも(もちろん相手によるが)

仲良くしようと努力している。私の英語力が低いせいで

なかなかうまくいかない時も多いが、こちらがオープンな態度でいれば

相手も受け入れてくれる事が多いように感じている。

ただ自然にそうなれば一番いいのだが、それはなかなか難しいのだ。

心掛けないと、なかなかうまくいかない。それが現実だと思っている。

だけど、逆に言うと心掛ければうまくいくと思う。

私は大人がまず意識することが大切だと思っている。

人間も動物なので、同じ国出身とか似たもの同士で固まるという

本能というか性質というかそういうものがあるんだと思う。

しかし、私達が作り上げたこの世界でそれに従ってしまうと

あっという間にこの世界は壊れてしまうだろう。

皆が意識していくことで、それは自然な事となっていくだろう。

本当に差別や偏見がなく、皆が平等な世界なんてきっとこないだろう。

だけど、こないからと諦めてしまうと、何も変わらないどころか

どんどん酷くなっていくと思う。

多様性がいかに大切なのかという本がベストセラーになるのは

皆が変わろうとしていると良い面にとらえることもできるし

それと同時に今もまだ多様性がない社会であるという現実を痛感させられる。

私はあまり同じ本を何度も読まないのだが

この本については、もう一度読み直したいと思っている。

とても興味深い内容だったし、もっとしっかり自分の中に

落とし込みたい内容だと思ったからだ。

実は同じ著者の「失敗の科学」は途中まで読んで

そのままにしてしまっているので、その続きも読まないとな。